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一級建築士製図試験製図道具試験対策持ち物

一級建築士【製図試験】道具箱が持ち込めない今、本当に必要な製図道具だけを厳選

※本記事にはアフィリエイト広告(楽天)を含みます。価格は2026年7月28日時点のものです。

学科試験を突破すると、いよいよ製図が始まります。

そして最初にぶつかるのが「で、何を買えばいいの?」という問題です。

検索すると「おすすめ製図道具20選」みたいな記事が山ほど出てきます。でも全部買うと机の上が道具で埋まります。しかも今は、それができない事情があります。

道具箱(筆記用具等収納ケース)が持ち込めなくなったからです。

この記事では、実際に製図試験を戦って最後まで使い切った道具だけを、「なぜそれなのか」の理由つきで紹介します。数を絞ってあるぶん、一つひとつの理由は濃く書きました。


大前提:机の上の環境が変わった

道具を選ぶ前に、ルールの話をさせてください。ここを知らずに買うと確実に無駄が出ます。

収納ケースが携行不可になった

令和7年度の受験要領から、携行できないものに「筆記用具等収納ケース」が追加されました。

つまり、ペンケースも道具箱も机の上に置けません。道具は机に直置きです。

これが何を意味するか。

道具が多い  →  机の上が散らかる
          →  必要な1本を探す時間が増える
          →  肘が当たって定規が転がり落ちる
          →  6時間30分の集中が削られる

学科と違って製図は「手を動かし続ける試験」です。道具を探す数秒が、何十回も積み重なります。

道具を減らすことが、そのままタイムマネジメントになる。 これが今の製図試験の前提条件です。

携行できないもの(令和7年度時点)

分類携行できないもの
製図機器ドラフター、問題用紙つり器具
型板認められる図形・文字用以外の型板、点線・破線等を引ける型板
計算・記録ソロバン、メモ用紙、トレーシングペーパー
その他電動消しゴム、筆記用具等収納ケース

字消し板は「テンプレートとしての使用は不可」という条件つきで携行可能です。持ち込めないと思っている人が意外と多いので補足しておきます。

さらに令和8年からは法令集も机の上に乗る

追い打ちをかけるように、令和8年度から設計製図試験に法令集の持ち込みが解禁されました。

道具箱は使えない。なのに机の上には法令集という物理的にデカいものが増える。

「厳選しないと物理的に置き場所がない」 というのが、これから受ける人の現実です。

※携行品のルールは年度ごとに更新されます。必ず受験年度の受験要領で最終確認してください。


① 作図の軸になる道具

まずは「これが無いと図面が描けない」という中核の道具から。

平行定規(製図板)

製図試験で唯一にして最大の初期投資です。ここだけは値段が跳ね上がります。

選ぶ基準はシンプルで、迷う要素はほとんどありません。

条件内容
サイズA2一択。試験の解答用紙がA2
用紙の固定マグネット式が主流。着脱が速い
重さ会場まで自分で運ぶ。軽いほど正義
メーカーステッドラー/ムトー/ドラパスが定番

私が使っていたのはステッドラー マルスライナー A2(960-A2)です。


正直、平行定規はどれを買っても合否は変わりません。各社とも試験に必要な精度は満たしています。

大事なのは機種選びより、買ったらすぐ使い倒して手に馴染ませることです。試験直前に新品を下ろすのが一番まずい。

中古やレンタルはアリか コストを抑えたい気持ちはよく分かります。ただし平行定規は「平行が出ていること」が命の道具です。中古は輸送中の歪みやマグネットの劣化が見えません。確認できないリスクを試験本番に持ち込むくらいなら、新品を買って安心を取るほうが安いというのが個人的な結論です。

バンコ 三角定規45°テンプレートプラス

製図中ずっと手に持っている、実質的な相棒です。

三角定規にテンプレートが組み込まれていて、柱を描くときのスピードが段違いです。持ち替えずに定規とテンプレートを行き来できるのが効きます。

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バンコ 三角定規45°テンプレートプラス
価格:2,704円~(税込、送料無料) (2026/7/28時点)


総合資格のテンプレート

そしてもう1枚、総合資格学院のテンプレートを併用していました。通販で誰でも購入できます(受講生限定ではありません)。

「テンプレート2枚も要る?」と思うかもしれませんが、役割がはっきり分かれます

バンコ 三角定規テンプレートプラス総合資格テンプレート
得意柱など、大きく速く描く作業家具・内装など細かい仕上げ
強み定規と一体、持ち替え不要小回りが利く
使う場面作図の骨格をつくる前半図面を仕上げる後半

柱をバンコで一気に打って、家具や内装は総合資格テンプレートで詰める。 この二刀流が結果的に一番速かったです。

1枚で全部やろうとすると、どちらかの作業が必ず遅くなります。

勾配定規

断面図の屋根勾配用。「念のため」枠です。

課題によっては出番がないこともありますが、必要になったときに無いと詰みます。保険として持っておく道具です。


コンパス

これも「念のため」枠。シャーペンタイプなら芯を共用できて扱いが楽です。


三角スケール(三スケ)

プランニング(エスキス)時の主力です。作図中よりも、そこに至るまでの検討で使い倒します。

15cmのコンパクトなものが扱いやすい。机が狭いので、30cmは持て余します。



② 筆記具は「線用」と「文字用」で分ける

ここが道具選びで一番差が出るところです。

製図試験の答案には、図面(線)文字(室名・寸法・記述)という性質の違う2つの仕事があります。これを1本でこなそうとすると、どちらかが必ず犠牲になります。

だから2本持ちにしました。

線用:ステッドラー 製図用シャープペン 925

作図はこれ1本です。そして重要なのが、芯径は0.5だけで足りるということ。

「線の太さを描き分けるために0.3・0.5・0.7を揃えるべき」という話をよく聞きますが、実際にやってみると筆圧と重ね描きでコントロールしたほうが速いです。

0.5を3本揃える  →  持ち替える時間が発生
                →  どれがどれか分からなくなる
                →  机の上が散らかる(箱が無いので特に)

0.5を1本        →  持ち替えゼロ
                →  力の入れ方で強弱をつける

道具箱が使えない今、ペンの本数を減らせること自体がメリットです。


文字用:クルトガ 0.3mm

室名・寸法・記述などの文字は、クルトガの0.3mmで書いていました。

文字は線と違って、細くて一定の太さであることが読みやすさに直結します。芯が回って尖り続けるクルトガは、この用途にぴったりです。

太い芯で小さい文字を書くと潰れて読めなくなります。読めない文字は減点対象になりかねません。

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回転シャープ クルトガ 0.3mm KURUTOGA 三菱鉛筆
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替芯は「汚れにくいもの」を選ぶ

そして、意外と見落とされがちなのが替芯です。

まず大前提として、試験中に芯が切れたら終わりです。予備は必ず持っていってください。

そのうえで選ぶなら、uni UL-S(スマッジプルーフ製法)をおすすめします。手が汚れにくい芯です。

製図は6時間30分ずっと紙に手を置いて描き続けます。普通の芯だと手の側面が真っ黒になり、その手で図面を擦って汚します。汚れの発生源を断つのが一番効率的な汚れ対策です。

0.3mm・0.5mmが同じシリーズで揃うので、線用と文字用の両方をこれで統一できます。


消しゴムも2種類

消しゴムも用途で分けます。細部用と面用です。

種類使う場面
MONO zero 角型線1本、文字1字だけを狙って消す
MONO タフ(通常サイズ)壁や部屋をまるごと消す

MONO zeroはペン型で先端が細いので、隣の線を巻き込まずにピンポイントで消せます。角型を選ぶと、角を使って直線的に消せるのが効きます。


面で消すほうはMONO タフ。名前のとおり折れにくいのが最大の利点です。

製図では力を入れて広い範囲を消す場面が何度もあります。そこで消しゴムがポキッと折れると、地味に集中が切れます。練習でもガンガン消耗するので、まとめ買いしておくと安心です。


蛍光ペンはノック式一択

課題文の条件チェックに使います。ここでのポイントはノック式であること

キャップ式だと「外す→どこかに置く→また探す」という動作が毎回発生します。しかも箱が使えないのでキャップが机の上で転がります

片手でカチッと出せるノック式なら、この動作がゼロになります。



③ 図面を汚さないための3点セット

ここは軽視されがちですが、6時間30分かけて描いた図面が汚れていたら台無しです。

製図の答案は、とにかく汚れます。鉛筆の粉、手の脂、消しカス。それを定規が引きずって、図面全体が薄いグレーになっていきます。

汚れ対策は「出さない・こすらない・払う」の3段構えで考えると整理できます。

段階対策道具
出さない芯そのものを汚れにくいものにするuni UL-S スマッジプルーフ
こすらない定規を紙から浮かせるフローティングディスク
払う出てしまった粉・消しカスを除去製図ブラシ

フローティングディスク

定規の裏に貼るだけで、定規が紙からわずかに浮きます。これで定規が図面を擦って汚すのを防げます。

貼る場所は、一番使うバンコの三角定規です。触れている時間が長い道具ほど効果が大きい。

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ドラパス フローティングディスク 13-900
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製図ブラシ

「ブラシなんて要る?手で払えばいいのでは?」と思うかもしれません。

手で払うのが一番汚します。 手の脂と鉛筆の粉が混ざって、図面に伸びるからです。

馬毛のブラシなら、粉を伸ばさずにサッと払えます。製図において必須の道具だと思っています。


ドラフティングテープ

用紙の固定用。普通のマスキングテープやセロテープで代用してはいけません。

ドラフティングテープは粘着力が弱めに作られていて、剥がすときに紙を破らないようになっています。6時間半かけた図面を、最後の最後で破く事故を防ぐためのものです。



④ タイマーは必ず買ってください

道具の中で、買うかどうか一番迷わなくていいのがタイマーです。

製図試験は時間管理が物を言う試験だからです。

エスキス何分、作図何分、記述何分、見直し何分。この配分を守れるかどうかで結果が変わります。「気づいたら1時間経っていた」を防ぐには、時計を見るのではなくタイマーで区切るしかありません。

ただし、選ぶ条件は3つあります。

条件理由
音のオン/オフができる試験会場では音が出せない。必須条件
ロック機能つき製図中に手や定規が当たって止まる事故を防ぐ
表示が大きく見やすい作図しながらチラ見で残り時間を把握する

この3つを全部満たしていたのがドリテックのタイムアップ2でした。

とくにロック機能は見落としがちですが重要です。机の上に道具箱が置けない今、タイマーも直置きになります。腕や定規が当たる可能性は確実に上がっています。

5時間かけた時間管理が、うっかり触れて一瞬でリセット——これが本番で起きたら立て直せません。



⑤ 電卓:関数電卓は「使えます」

ここは誤解している人がかなり多いところなので、はっきり書いておきます。

関数電卓は持ち込めます。

受験要領で定められている電卓の条件はこうです。

加減乗除、ルート、メモリー、%機能、関数機能を限度とし、プログラム機能を有せず、小型で音のしないもの

つまり――

可否
関数機能限度として認められている
プログラム機能これがアウト
音が出るもの❌ 不可
プリンタ(印字)付き❌ 不可

「関数電卓だからダメ」ではなく、「プログラム機能付きだからダメ」が正しい理解です。

私が使っていたのは関数電卓

カシオ fx-JP500-N を使っていました。理由はひとつで、途中式が画面に残るからです。

面積計算は製図試験の生命線です。そして電卓を叩くとき、一番怖いのは「打ち間違えたかどうかが分からない」こと。

普通の電卓  →  結果しか出ない
            →  違和感があっても、もう一度全部打ち直すしかない

関数電卓    →  入力した式がそのまま見える
            →  「あ、ここ桁が違う」と目で気づける
            →  計算ミスがそもそも起きない

面積表の数字が合わないときに、どこで間違えたかを遡れるのは大きいです。


とはいえ、高い

ただ正直に言うと、9,000円は電卓としてはかなり高いです。

欲しいのは「途中式が見えること」だけなので、それなら計算式表示タイプの電卓でも同じ目的は達成できます。こちらは2,000円以下です。


※電卓の条件も年度により変わる可能性があります。受験年度の受験要領で必ず確認してください。


【失敗談】オレンズは製図に使えなかった

道具選びで実際にやらかした話も書いておきます。

芯が折れないシャーペンとして有名なオレンズ。「折れないなら製図に最強では?」と思って試しました。

結果、作図には使えませんでした。

オレンズはペン先のパイプがスライドして芯を守る構造になっています。この機構が、定規に当てて線を引く動きと相性が悪いのです。

定規に沿わせてスーッと引く

ペン先の機構がうまく作動しない

線がかすれる・引っかかる・思ったように描けない

製図は「定規に当てて引く」動作の連続です。そこで引っかかるシャーペンは、どれだけ芯が折れなくても使えません。

ただし文字用としては普通に優秀です。 定規を使わずフリーハンドで書く記述や室名なら、芯が折れない利点がそのまま効きます。

教訓:作図用のシャーペンは「定規に当てて引いてみて」から決める。 スペックや評判ではなく、実際に定規に沿わせた感触で選んでください。私はこれで一本無駄にしました。


【重要】あえて持っていかなかったもの

冒頭の話に戻ります。道具箱が持ち込めないという前提は、「何を買うか」だけでなく「何を捨てるか」を変えました。

実際、次の道具は持っていましたが試験には持っていきませんでした

ミニ三角定規

小回りが利いて便利な場面はあります。ただ、テンプレートが2枚(バンコ+総合資格)ある時点で役割がかぶりました。

上から下まで一気に線が引ける大きい三角定規

長い線が一発で引けるのは魅力です。しかしとにかく場所を取ります

箱があった時代なら「使わないときは箱にしまう」で済みました。今はしまう場所がありません。机の上に置きっぱなしになり、他の道具を邪魔し続けます。

判断基準はシンプル

その道具は、机の上に置きっぱなしにする価値があるか?

YES  →  持っていく
NO   →  家に置いていく

箱が無い今、「あると便利」は「邪魔」とほぼ同義です。

「便利そうだから」で道具を増やすと、本番の机の上で確実に後悔します。私が最終的に主要道具として残したのは、バンコ・総合資格テンプレート・勾配定規・コンパス・三角スケールの5点だけでした。


まとめ:買うものリストと総額

最後に、この記事で紹介した道具を一覧にします。

作図の軸(これが無いと描けない)

道具役割価格の目安
平行定規 A2(マルスライナー)製図の土台35,970円
バンコ 三角定規45°テンプレートプラス柱など、大きく速く2,704円〜
総合資格テンプレート家具・内装の仕上げ総合資格の通販
勾配定規 15cm屋根勾配(保険)2,750円
コンパス円(保険)978円
三角スケール 15cmプランニングの主力855円

筆記具(線用と文字用で分ける)

道具役割価格の目安
ステッドラー 925(0.5)線用。0.5一本で書き分ける1,390円〜
クルトガ 0.3mm文字用440円
uni UL-S 替芯汚れにくい。予備は必須176円〜
MONO zero 角型細部をピンポイントで消す308円
MONO タフ面で消す。折れにくい1,000円(15個)
ノック式ハンディラインS課題文チェック153円

環境を整える(差がつくのはここ)

道具役割価格の目安
ドリテック タイムアップ2時間管理。必ず買う1,834円
製図ブラシ(馬毛)汚れを払う。必須1,100円
フローティングディスク定規を浮かせて汚れ防止429円
ドラフティングテープ用紙固定。紙を破らない385円
電卓(関数 or 計算式表示)面積計算の検算1,980円〜9,056円

総額のイメージ

平行定規          約 36,000円
その他すべて      約 14,000円
                 ─────────
合計             約 50,000円

数字だけ見ると重いですが、8割近くが平行定規1台です。

言い換えると、平行定規さえ確保できれば、残りは1万円台で全部揃います。ここを知らずに「製図道具って高そう」と身構えている人は多いので、先に伝えておきたいところです。


おわりに

道具を選ぶ基準は、突き詰めるとこの一言に尽きます。

机の上に置きっぱなしにする価値があるか。

道具箱が持ち込めなくなり、さらに令和8年からは法令集まで机に乗ります。スペースは確実に足りません。

「おすすめ20選」を全部買う必要はありません。最後まで使い切る数点を選び、それを手に馴染むまで使い込むこと。 そのほうが確実に速くなります。

製図はこれからが本番です。道具の準備で消耗せず、早く手を動かす時間に入ってください。


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