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一級建築士法規面積算定高さ算定令2条2026年

一級建築士【法規】面積・高さ・階数の算定を攻略|建築面積の1m後退・高さの屋上突出物・階数の1/8

法規シリーズ、穴埋めの4本目は**面積・高さ・階数の算定(令2条)**です。

建蔽率・容積率・斜線制限・防火……これまで学んだ規定はすべて、「建築面積はいくつか」「高さは何mか」「何階建てか」という算定が前提です。つまり令2条はすべての土台。算定を間違えると、その先の計算がすべて狂います。不算入規定(数えない部分)が多く、混同しやすいので、ここで一気に整理します。

⚠️ 内容は建築基準法・施行令等に基づく一般的な解説です。条文番号・数値は学習用の代表値で、適用条件には細かい例外があります。受験・実務では最新の法令集で確認してください。


1. 建築面積——「外壁の中心線」と「1m後退」

建築面積=建築物の外壁(または柱)の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(真上から見た面積)。地階で地盤面上1m以下の部分は除く。

ポイントは軒・ひさし・はね出し縁などの扱いです。

軒・ひさしが1m以上突き出たら「先端から1m後退」 外壁中心線 軒・ひさし(突出2m) 先端から1m後退 1m

軒・ひさし等が中心線から1m以上突き出ているときは、その先端から1m後退した線で囲まれた部分を建築面積とする。

つまり「突き出た先端の1m分」は建築面積に入れなくてよい。1m未満の小さなひさしはそもそも算入しません。さらに、国土交通大臣が高い開放性を有すると認める構造(吹きさらしの開放廊下等)は、端から1m以内を不算入にできます。


2. 床面積・延べ面積

用語内容
床面積各階またはその一部で、壁等の中心線で囲まれた部分の水平投影面積
延べ面積各階の床面積の合計

延べ面積は単純な合計ですが、容積率を計算するときだけ、エレベーター昇降路・共用廊下・駐車場(1/5)等を不算入にできます(容積率の記事参照)。「延べ面積そのもの」と「容積率算定用の延べ面積」は別物、という点に注意します。


3. 建築物の高さ——屋上突出物の「1/8」

建築物の高さ=原則として地盤面から建築物の最高部までの高さ。

最大のポイントは、**屋上の階段室・昇降機塔(塔屋)**などの扱いです。

屋上突出物(1/8以内)は原則、高さに算入しない 地盤面 階段室・塔屋 算入する高さ 不算入 ※北側斜線・日影規制では、この塔屋も高さに算入する

屋上の階段室・昇降機塔・装飾塔等で、水平投影面積が建築面積の1/8以内のものは、原則として12m(または5m)まで建築物の高さに算入しない。

⚠️ 例外:北側斜線・日影規制では算入する

ここが最頻出のひっかけ。

適用場面屋上突出物(1/8以内)の扱い
道路斜線・隣地斜線・避雷設備(20m)等高さに算入しない(12mまで)
絶対高さ制限(低層住専10/12m)算入しない(5mまで
北側斜線制限・日影規制算入する(緩和なし)

「塔屋は高さに入れない」と一律に覚えると、北側斜線・日影で外します。北の日照を守る規定では、塔屋であっても影を落とすので算入する、と理由で押さえます。

軒の高さ

軒の高さ=地盤面から、小屋組や横架材を支持する壁・敷桁・柱の上端までの高さ。

「軒高9m超/7m超」(日影や構造の基準で出る)の“軒の高さ”はこの定義です。建物の最高部ではない点に注意します。


4. 地盤面——「平均」と「高低差3m」

高さの起点となる地盤面にもルールがあります。

地盤面=建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さ。高低差が3mを超える場合は、3m以内ごとに区分し、それぞれの平均で地盤面を設定する。

地盤面=接する地面の平均(高低差3m超は3mごと) 平均=地盤面 傾斜地では、地面と接する高さの平均を地盤面とする

斜面に建つ建物では、低いほうの地面を起点にすると不利、高いほうだと有利になってしまうので、接する地面の平均で公平に決める、という考え方です。


5. 階数——屋上塔屋・地階機械室の「1/8以下」

階数=原則として地階を含む階の数。ただし、屋上の昇降機塔・装飾塔・物見塔等、または地階の倉庫・機械室等で、水平投影面積が建築面積の1/8以下のものは、階数に算入しない

階数に算入しない部分(1/8以下) 屋上塔屋(1/8以下)→不算入 3階 2階 1階 地階の機械室(1/8以下)→不算入 この建物の階数は「3」(塔屋と地階機械室は算入しない)

「屋上のペントハウス(塔屋)」と「地階の機械室」は、1/8以下なら階数に数えない。両方とも1/8がキーです(高さの不算入も1/8、階数の不算入も1/8)。なお、建物の部分で階数が違うときは、最も多い階数をその建物の階数とします。


○×で総チェック

Q1. 建築面積は、軒やひさしが外壁の中心線から1m以上突き出ている場合、その先端から1m後退した線で算定する。

。突出した先端の1m分は建築面積に算入しない。

Q2. 屋上の階段室で建築面積の1/8以内のものは、北側斜線制限の高さにも算入しない。

×。道路斜線等では算入しないが、北側斜線・日影規制では算入する

Q3. 軒の高さとは、地盤面から建築物の最高部までの高さである。

×。軒の高さは、小屋組・横架材を支持する壁・敷桁・柱の上端まで。最高部ではない。

Q4. 地盤面は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さで、高低差が3mを超えるときは3m以内ごとに設定する。

。傾斜地では平均で公平に決める。

Q5. 屋上の塔屋や地階の機械室は、面積にかかわらず必ず階数に算入する。

×。建築面積の1/8以下なら階数に算入しない。

Q6. 延べ面積は、容積率を算定する場合も各階の床面積を単純に合計した値を用いる。

×。容積率算定時は昇降路・共用廊下・駐車場等の不算入規定があり、単純合計とは異なる。


まとめ——令2条は「中心線・水平投影・1/8」

  • 建築面積:外壁中心線の水平投影。軒等が1m以上突出なら先端から1m後退
  • 床面積・延べ面積:中心線の水平投影の合計(容積率算定時のみ不算入あり)
  • 高さ:地盤面から。屋上突出物1/8以内は不算入(12m/5m)/ただし北側斜線・日影は算入
  • 軒の高さ:横架材を支持する部分の上端まで(最高部ではない)
  • 地盤面:接する地面の平均、高低差3m超は3mごと
  • 階数:屋上塔屋・地階機械室の1/8以下は不算入、部分で違えば最大階数

令2条はすべての計算の出発点。「中心線で囲む」「水平投影」「1/8で数えない」という共通ルールを押さえると、建蔽率・容積率・斜線の計算全体が安定します。次は地区計画・建築協定・条例委任を整理します。


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