← 記事一覧へ
一級建築士学科試験法規試験対策法令集

一級建築士【法規】法令集の引き方|合格者が実践した時短テクニック

一級建築士の学科試験で「法規」は唯一、法令集を持ち込める科目です。

「持ち込めるなら余裕じゃない?」と思うかもしれませんが、実際には全く違います。

「法規」は法令集を素早く・正確に引ける人が強い科目です。

引き方が雑だと時間が足りなくなり、焦って誤読して誤答する。法規はそういう科目です。

逆に引き方を鍛えれば、安定して高得点が狙える科目にもなります。

今回は法令集の引き方について、実際に意識していたことをまとめます。

まず大前提:法令集は「辞書」ではなく「地図」

法令集を開いて「さて、どこだっけ…」と探し始めるのは最悪のパターンです。

試験時間は1問あたり約2〜3分が目安。法令集を引く場合、1問で引く箇所が複数になることも多い。なのに探すだけで1分かかっていたら、解答どころではありません。

法令集は地図のように使う。

「この問いなら○法○条あたり」という当たりをつけて、素早くたどり着く。

なんなら覚えてる解答については見ずに解くことも必要になります。

そして、そのための準備が試験前の法令集整備です。

STEP1:インデックスを徹底的に整備する

市販インデックスをそのまま使わない

法令集に付属している、または市販されているインデックスシールは確かに便利ですが、自分の使い方に合わせてカスタマイズすることが大事です。

市販品をそのまま貼ると「なんとなく全部インデックスがついている状態」になり、結局どこにあるか探すことになります。

効果的なインデックスの作り方

① まず市販インデックスを貼る(ベース)

② 過去問を解きながら「よく引く条文」を把握する

③ 自分が引くことが困難な場所に追加インデックスを貼る

④ 引いたことがない場所のインデックスは不要なら剥がす

試験直前には「自分専用の法令集」が完成しているのが理想です。

インデックスでよく使うカテゴリ例

カテゴリ主な条文
用途地域・用途制限法48条、別表第二
建蔽率・容積率法53条、法52条
採光・換気法28条
避難・排煙法35条、令116条の2〜
耐火・防火法21条〜27条、令107条〜
道路・接道法43条
確認申請法6条〜

これらはほぼ毎年出る鉄板エリアです。ここを瞬時に開けるようにするだけで、かなり変わります。

STEP2:本文への書き込み(ルールの範囲内で)

法令集への書き込みにはルールがあります。
センターが公表している「書き込みの禁止事項」を必ず確認してください。

OKな書き込みの例

  • 条文番号・項番号のマーキング(蛍光ペン)
  • 「→令○条」などの参照先メモ
  • よく読み間違える数字への下線

特に効果的な書き込み

① 数字に下線を引く

「3m以上」「1/20以上」など、条文中の数字は読み飛ばしやすい。数字だけ下線を引いておくと目が止まりやすくなります。

② 参照条文をメモする

法28条(採光)
「→令20条(採光計算の方法)」と余白にメモ

本文に参照先を書いておくと、次の条文を探す手間が減ります。

③ 「ただし書き」に目印をつける

建築基準法は「ただし書き」が命。本則とは逆の規定が書いてあることが多く、ここを見落とすと誤答になります。「ただし」という文字の頭にマーカーを引くだけで、見落としが激減します。

STEP3:引く練習を「量」でこなす

インデックスと書き込みが整ったら、あとは引く練習あるのみです。

練習の鉄則

過去問を解く

答え合わせの前に「全問、法令集で条文を確認する」

**何秒で引けたか**を意識する

引けなかった・時間がかかった条文はインデックスを追加を検討

「解いて答え合わせ」だけでは法令集の引き方は上手くなりません。
毎回、条文を自分で確認する習慣が、試験本番での引き方の精度につながります。

よく引く条文 TOP5(個人的体感)

試験でよく出て、引く頻度が高かった条文をまとめました。

1位:令116条の2(排煙の検討が必要な居室)

無窓居室の判定に使う条文。製図でも学科でも毎年絡んでくる。

2位:法28条(居室の採光・換気)

住宅・学校など用途ごとに採光の要求が変わる。数字を読み間違えやすいので要注意。

3位:法48条+別表第二(用途地域と用途制限)

別表第二は一覧表形式で複雑。インデックスで一発で開けるようにしておく。

4位:法35条(特殊建築物等の避難・消火)

令117条以降の政令へのジャンプが多い。参照先メモが特に効く条文。

5位:法53条(建蔽率)

角地緩和・防火地域緩和など例外が多い。本則だけ読んで終わりにしないこと。

試験当日の法令集の使い方

準備が整った法令集を本番でどう使うか。

① 問題文を読んでから引く(逆はNG)

問題を読まずに法令集を開く人がいますが、これは時間のムダ。まず問題を読み、「何を確認すればいいか」を把握してから引く習慣をつけましょう。

② 「引かない」判断も重要

明らかに知っている内容なら引かない。全部引いていたら時間が足りなくなります。
「引くか、引かないか」の判断力も、法規の実力の一部です。

③ 見つけてからもう一度読む

条文を開いたら、頭から読み直す。「あった!」と思って該当部分だけ読むと、前後の条件を見落とします。「ただし」「この限りでない」などの言葉を特に意識して。

まとめ

法規は準備した人が勝てる科目です。

法令集の整備(インデックス+書き込み)

過去問での引き練習

試験本番での冷静な引き方

この流れを丁寧にやった人は、法規で安定した点数が取れます。

近年では、計画、環境設備だけでなく構造、施工ですら難しい問題が出てくるようになりました。

法規については以前から二重三重に、但し書きや告示を利用し翻弄させられてきました。

ですが引き慣れれば間違いなく一番安定する重要な科目となります。

ぜひ苦手な方も最優先に勉強していくようにしましょう!


関連記事: