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一級建築士計画事務所店舗レンタブル比各種建築2026年

一級建築士【計画】事務所・店舗を攻略|レンタブル比・コア配置・対面販売と客動線

計画シリーズ第4弾は、**商業・業務施設(事務所・店舗)**です。

事務所はレンタブル比とコア配置、店舗は販売形式と動線が頻出。どちらも「収益性・効率」と「使いやすさ・安全」のバランスで考えると、数値や用語が腑に落ちます。

⚠️ 内容は建築計画の一般的な解説です。比率などの数値は学習用の代表値で、条件により変わります。受験・実務では最新の資料で確認してください。


1. 事務所:レンタブル比(有効率)

事務所ビルの収益性を示す指標がレンタブル比です。

レンタブル比=貸室(収益を生む)面積 ÷ 延べ面積

区分代表値意味
基準階のレンタブル比80%前後(75〜85%)1フロアでどれだけ貸室にできているか
建物全体のレンタブル比65〜75%1階ホールや設備室を含むため基準階より下がる

ポイント:高いほど収益性は高いが、上げすぎると廊下・トイレ・設備が不足して使いにくくなる。基準階>全体になる(共用部の多い1階などが効く)のも定番。


2. 事務所:コアの配置

階段・EV・トイレ・設備をまとめたコアをどこに置くかで、執務空間と防災が変わります。

コアの配置(基準階平面) センターコア 中央にコア・四周に窓 偏心(片)コア 片側に寄せ執務はまとまる ダブルコア 両側2コア・2方向避難に有利
コア形式特徴
センターコア中央にコア、四周に窓を取れる。超高層に多い/構造的にも有利
偏心コア(片コア)片側に寄せ、執務空間がひとまとまりで使いやすい。中小規模向き/2方向避難に配慮が必要
ダブルコア両側に2つ。間が中廊下型の執務空間/2方向避難に有利
分散コアコアを分散配置。避難の安全性を高めやすい

暗記の軸:コアが片側だけ(偏心)だと避難方向が偏るので注意。ダブル・分散は2方向避難に有利。センターコアは四周採光+超高層向き。


3. 事務所:執務空間の形式

形式内容
個室型部屋を仕切る。プライバシー◎/可変性・連携△
オープン(大部屋)型仕切らない大空間。連携・可変性◎/音・プライバシー△
オフィスランドスケープ机を不規則に配置し、植栽・ローパーティションで緩く仕切る
フリーアドレス固定席を持たず空いた席を使う。在席率が低い職場で省スペース
ユニバーサルプランレイアウトを標準化し、組織変更に柔軟対応できるようにする

机の並べ方には、向かい合う対向式(省スペース・連携しやすい)と、同じ向きの並行(背面・同向)式(プライバシー寄り)があります。配線・レイアウト変更に備え、**OAフロア(フリーアクセスフロア=二重床)**が用いられます。

基準階の断面・寸法(数値も問われる)

項目代表値・考え方
基準寸法(モデュール)柱割・机割の基本。3.2〜6.4m程度のスパン、机割は1.5〜1.6m前後
貸室の奥行窓側からの自然採光・使い勝手から、外周部の奥行は6m程度が目安
階高・天井高OAフロア+天井内設備を見込み階高は3.6〜4m前後、天井高は2.6m以上が一般的
2方向避難・特別避難階段高層・大規模では2方向避難を確保。コア計画と避難計画はセット

「コアは収益(レンタブル比)と避難(2方向)と採光(窓側奥行)の三つどもえで決まる」と理解すると、コア形式の正誤判断がぶれない。


4. 店舗・物販店の計画

販売形式と動線の長短が論点です。

販売形式内容
対面販売客と店員がカウンターを挟む。高級品・対面接客向き(宝飾・薬など)
側面販売(自由陳列)客が自由に商品に触れて選ぶ。スーパー・量販店向き。回遊性が高い

動線の原則:客動線は長く(回遊させて売場を多く見せる)/従業員・商品搬入動線は短く(効率化)。客動線と従業員動線は交差させない

ショーウィンドウ・陳列で誘引し、売場 → レジ → 出口へ自然に流れる計画にします。

ショッピングセンター・百貨店

大規模商業施設は、人の流れをつくる仕掛けが論点です。

用語内容
核店舗(マグネットストア/キーテナント)百貨店・量販店など集客力の大きい店端部や上階に置き、その間に専門店を並べて回遊を促す
モール核店舗どうしを結ぶ歩行者用の通路空間。休憩・装飾で滞留を促す
アトリウム吹抜けの大空間。自然光・開放感で快適性と回遊性を高める
デッドスペース対策人の流れが届きにくい場所をつくらない配置

仕掛けの軸:核店舗(マグネット)を離して置き、その間を通らせて専門店を見せる。エスカレーターを少しずらすなど、売場を多く通過させる工夫も同じ発想。


5. 飲食店(参考)

論点ポイント
厨房面積客席に対する厨房の割合は業態で異なる(一般に客席面積の1/3前後が代表値)
動線配膳(クリーン)と下げ膳(ダーティ)の動線を分け、交差を避ける

6. ○×でチェック

  1. レンタブル比は、延べ面積に対する貸室面積の割合で、一般に基準階より建物全体の方が高くなる。
  2. 偏心コア(片コア)形式は、コアが片側に寄るため、執務空間がまとまる一方で2方向避難への配慮が必要になる。
  3. センターコア形式は、コアを中央に置くため基準階の四周に窓を確保しやすく、超高層に適する。
  4. 物販店の計画では、客動線を短く、従業員動線を長くするのが原則である。
  5. フリーアドレスは、固定席を設けず空いた席を使う方式で、在席率の低い職場で省スペースに有効である。
  6. ショッピングセンターでは、核店舗(マグネットストア)を互いに離して配置し、その間に専門店を並べて回遊を促す。

答え

  1. ×:逆。1階ホールや設備室を含む全体の方が低くなる(基準階>全体)。
  2. :片側コアは避難方向が偏るため2方向避難に配慮。執務はまとまる。
  3. :センターコアの特徴(四周採光・超高層向き)。
  4. ×:逆。客動線は長く(回遊)/従業員動線は短くが原則。
  5. :フリーアドレスの定義。
  6. :マグネット効果。核店舗を離して間を通らせるのが回遊計画の基本。

まとめ

テーマ押さえどころ
レンタブル比貸室÷延べ面積。基準階80%前後>全体65〜75%/高いほど収益性高いが使い勝手とトレードオフ
コア配置センター(四周採光・超高層)/偏心(まとまるが2方向避難注意)/ダブル・分散(避難有利)
執務形式個室⇔オープン/フリーアドレス・ユニバーサルプランで可変性/OAフロア
店舗対面販売⇔側面販売(自由陳列)/客動線は長く・従業員動線は短く・交差させない
商業施設核店舗(マグネット)を離して配置し間に専門店/モール・アトリウムで回遊と滞留

次回は計画の続きとして、**劇場・ホール(集会・興行施設)**に進みます。各種建築は「用途ごとに守るべき条件(理由)」で整理すると、似た用途のひっかけに強くなります。